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                            2006年2月3日
           【ビミョーな言葉研究所】        第 163号
                            発行部数5742部
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                    ◎等幅フォントでご覧ください◎
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今┃週┃の┃ビ┃ミ┃ョ┃ー┃
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 今週は【第2研究室】へどうぞっ♪
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第┃2┃研┃究┃室┃  ◆◆ 「溶ける」と「融ける」 ◆◆
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 前号のテーマ「溶ける」と「解ける」↓
 < http://bimyo-kotoba.com/back060127.htm >
 に、読者さんからご意見をいただきましたので、再度取り上げますネ!


 ┌−【Sさんからのメール(編集)】−−−−−−−−−−−−−−−┐
 |                               |
 | 今回の「溶ける」と「解ける」ですが、物理現象に限りますと、 |
 | 私は砂糖などが液体に溶け込むときに「溶ける」を使い、    |
 | 固体のものがとけるときには「融ける」を使い分けています。  |
 | ほんとうのところ、どうなんでしょうか。           |
 |                               |
 └−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−┘

  ▲和田)はい、【融ける】も、それから【熔ける】もありますね。
    前号では説明不足になってしまいました。申し訳ございません。

    【融ける】は常用漢字の表外音訓で、
    【熔ける】は常用漢字の表外字なんですね。
    それで一般には【溶ける】を使うのです。


    ただ、常用漢字というのはあくまでも目安ですので、
    絶対使ってはいけないということではありません。

    【融ける】と【溶ける】を使い分けるとすれば、
    Sさんの使い分け方で正解ですよ。(^^)

    ちなみに【熔ける】は金属の場合に使います。


    と、Sさんにお返事したところで、現役の理科の先生からも
    メールをちょうだいしました。
    すごく面白いので、ご紹介させていただきますネ!


 ┌−【理科の先生からのメール(編集)】−−−−−−−−−−−−−┐
 |                               |
 |私は理科の教員なのですが、授業で次のようなことをいっています。|
 |                               |
 |「砂糖が水にとける」「氷がとける」              |
 | この「とける」の違いは何か。                |
 |                               |
 | 前者は「ある物質が他の物質に混ざり込む現象」で、      |
 | 後者は「ある物質がそれだけで示す現象」である。       |
 | 前者を「溶解」、後者を「融解」という。           |
 |                               |
 |「とける」というときには、漢字で書けば「溶ける」と「融ける」 |
 | で区別できる。                       |
 |「融ける」のほうは「とろける」と言い換えることができる場合が |
 | あるが、「溶ける」の方は「とろける」とはいえない。     |
 |                               |
 |「融ける」のほうは、たぶん、常用漢字の読み方には入っていない |
 | のでしょうが、こんな区別の仕方もある、ということでした。  |
 |                               |
 └−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−┘

  ▲和田)先生、楽しいネタをありがとうございました!
    これで私は理科がダメダメなのがバレちゃいましたね。(^^;)
    (ええ、理科は大の苦手ですとも!)

    さらに国語の先生からもこんな↓ご意見をいただきました。


 ┌−【国語の先生からのメール(抜粋)】−−−−−−−−−−−−−┐
 |                               |
 | 化学の用語としては,「溶解」と「融解」を区別しているので  |
 | それに基づいて「溶ける」と「融ける」を区別するのが妥当で  |
 | ありましょう。                       |
 |                               |
 | それを考えると,「融ける」の表外扱いは少し不都合ですね。  |
 |                               |
 └−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−┘

  ▲和田)貴重なご意見をありがとうございました!

    先生方のご講義を受けて、学生に戻った気分です〜♪


    繰り返しになりますが、常用漢字は「目安」ですので、
    特にこだわる必要のない場合に、どちらの漢字を使えばいいのか
    迷ったら、そのときに目安にしていただければいいと思います。

    常用漢字でないものは、一般の国語辞典でも△や▼などのマークが
    必ず付いていますので、お使いの辞書の凡例をご覧くださいね。


    私の仕事は、小説や詩を書く仕事ではなく、一般の文章を書く仕事
    ですので、より一般的な表記を求められます。
    ですから、このメルマガは基本的に常用漢字を扱っています。

    でも、上記のようなご質問やご意見はドシドシお送りください。
    「常用漢字表にない」ということだけで断罪?してしまうには
    あまりにも惜しい漢字がたくさんあるはずですからネ!

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編┃集┃後┃記┃☆┃
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 最近ビミョーに新規の読者さんが増えていますので(ありがとうございます!)
 いま一度「常用漢字」について【2研】で取り上げてみました。

 現在の常用漢字表にもいろいろと不備はあると思いますが、
 どっちでもいいのなら目安に従ったほうがラクなことはラクです。(^^;)

 【さびしい】は「淋しい」が表外字だから【寂しい】を使う、
 【かなしい】は「哀しい」が表外音訓だから【悲しい】を使う。

 でも。
 「淋しい」感じがするときは【淋しい】を使って、
 「哀しい」感じがするときは【哀しい】を使っちゃえばいいのです。


 同音訓で常用漢字とそうでないものの対比表でも作ろうかな〜と言ったら、
 「早く作ってよ!」と娘に言われちゃいました。(笑)

             ……今はやりの無料レポートにでもするか……?
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│最後までお読みいただき、ありがとうございました。思案中です……('-'*)│
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