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                            2004年10月8日
           【ビミョーな言葉研究所】         第94号
                            発行部数5867部
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                    ◎等幅フォントでご覧ください◎
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今┃週┃の┃ビ┃ミ┃ョ┃ー┃>>>>>>>>>>>>「裂く」と「割く」
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 │問題│ 少ない給料を「サイテ」寄付をする、はどっちでしょう?
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 ●裂く
  (1)引き破る
  (2)引き離す

  ▽例▽
   (1)布を裂く・紙を裂く・落雷が大木を裂く
   (2)夫婦の仲を裂く
  
 ●割く
  (1)一部を分けて、他の物事に使う
  (2)刃物などで切り分ける

  ▽例▽
   (1)時間を割く・紙面を割く・人手を割く
   (2)魚の腹を割く・ウナギを割く・鶏を割く


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私┃的┃考┃察┃
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 問題の答えは【割いて】です。【割く】の(1)の意味ですね。

 この【裂く】と【割く】で問題になってくるのは、【割く】の(2)で
 挙げた意味です。

 一部の国語辞典には、「魚の腹を【裂く】」の例文が載っているものもあり
 ます。

 『広辞苑』では、「ふつう【割く】と書く」としています。 

 『大辞林』では、特に使い分けが明記されていません。

 新聞などでは【割く】を使うところが多いので、やはり、魚は【割く】が一
 般的と思われます。


 <余談その1>
 
  焼いたスルメは……【裂く】ですよね。
  【裂く】は「手でちぎる」というイメージでしょうか。

 <余談その2>

  「キリサク」には【切り裂く】しかありません。
  【切り割く】はないのです。国語辞典にも載っていませんし、ワープロの
  変換候補にも出てきません。

  じゃあ……
  
  「魚の腹をキリサク」は、やっぱり【切り裂く】なのかっ!?


             ……もう! 魚は「さばく」って言えよ。(T_T)
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第┃2┃研┃究┃室┃  ◆◆ 前号の「再生と再製」について ◆◆
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 読者さんからご質問のメールをちょうだいしました。

 ┌−【Iさんからのメール(抜粋)】−−−−−−−−−−−−−−−−┐
 |                               |
 |> 廃品を【再製】は、例えば、要らなくなったカーテンで作った  |
 |> 我が家の座いすカバー(笑)。                |
 |                               |
 | カーテンも座椅子カバーもどちらも布地なので、「再生」では  |
 | ないでしょうか。                      |
 |                               |
 └−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−┘

  ▲和田)うっ……改めてそう聞かれると不安になってくる……。(^^;)

   もう一度、調べ直してみました。

   『広辞苑』より引用、

   再生……廃物を原料として、同質の物を作り出すこと。更生。
   再製……一度製品となったもの、またはくずとなったものを
       さらに加工して別の製品を作り出すこと。こしらえ直すこと。

   そして、さらに

   再生紙 ……回収した故紙から作られた再生パルプを主原料とする紙。
   再生ゴム……古ゴムを粉末とし、酸・アルカリまたは脂肪油などと
         過熱して脱硫したもの。

   ここで私は、【再生】は、廃物を原料に戻して、それをまた同種の製品
   に生き返らせるというイメージを持ちました。

   その意味では、カーテンというボロ布をそのまま加工して、別の製品で
   ある座いすカバーを作ったので、当てはまらないと判断したワケです。

   ところが、『大辞林』では、

   再生……廃品となったものを再び新しい製品に作り直すこと。
   再製……一度製品となったものを原料に戻し、再び製品にし直すこと。
       再生。

   となっており、【再製】は【再生】と同義に扱われているのです。

   よって、上の例文の場合は【再生】と【再製】のどちらでもあり得る、
   というより、見解が分かれている、という結論に達しました。

   「リサイクル」という言葉で考えれば【再生】が一般的でしょうか。

   皆さんはどう思われますか。

   ご意見はコチラまでどうぞ♪ → < mailto:mwada@pearl.ocn.ne.jp >

                      ……結構悩みました。(T_T)

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編┃集┃後┃記┃☆┃
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 母方の祖母が90歳のとき、足を骨折してリハビリセンターに入所していました。

 お見舞いに行ったとき、食欲がないと言ってほとんど食べていなかったので、

 私は、「お茶漬けでもして、ちょっとでも食べなアカンでぇ〜」と言いました。

 すると、おばあちゃんは「そんなはしたないことできへん」と言ったのです。

 お茶漬けがハシタナイ……私は、背筋がピンと伸びる思いでした。

  とても物腰の柔らかい、優しいおばあちゃんでしたが、
  年寄りであることに甘えず、ケガで不自由なことにも甘えず、
  最期まで“凛”としていました。

  そんなおばあちゃんが、好きでした。(^^*)

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│最後までお読みいただき、ありがとうございました。ではまた来週〜♪(^^)│
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